保育観のズレ  専門性・保育の質  園長先生の保育観

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保育観のズレ  専門性・保育の質  園長先生の保育観

保育観のズレ  専門性を理解し保育の質を高めるプロ集団の園 飯田和也

     園長先生の考えが変わらなければ保育は変わらない

事例6   泣く子を外に出す専任保育者の保育があり、どうしても自分は受け入れられない、保育観のズレがある場合どうしたらいいでしょうか。自分は非常勤で直接相手には言える立場ではありません

 

 部屋にいる時友達と一緒にいたくない、同じようにやりたくないと泣く子に対して、〈そんなに泣いているのなら外に出ていなさい、〉

 部屋から外に出して泣いているのにその子どもを無視してクラスのなかで保育をしている場合は問題となります。

 そこで、その子どもに対して一言声を掛けたり、目の保育をして見守っていますよという温かい雰囲気を作っていれば子どもは心が落ち着き安定すれば部屋に戻りたくなります、そして、戻りたくなるサインを見るのがプロ・専門性として持つこと、やさしい触れ合いがあれば入ってきます。

 このようなこと専門性を理解しないで泣くことをやめれば自分のやりたい保育ができるので入れてあげるといった自分が主語の場合は、保育者のプロと言えなくて問題な保育と言えます。

 

全く無視し声を掛けない保育者の心の交流がない、保育は虐待と言われても仕方なく虐待で引っかかります。

 

ここで注意する保育は、保育中に泣かせすぎない実践です。子どもの資質や能力にあっていなければ子どもは嫌と言えないため、泣かざるを得ません。やりたくない・あっていない子どもからのサインを受け止めるアンテナがないために泣くのはあなたが悪いという姿勢・態度となり専門性の欠如となります。

 このようなことは養成校で教授が正しい知識として現場の実態を教えていること、そして園長は虐待の知識を正しく持つことです。

 泣く事に関して、教材研究が問題・子どもの発達を捉えて資質と能力に合っているのを提供しできた喜びやもっとやりたい意欲、工夫したことを認める保育ができるような教材研究をしていることが計画や実践にできることが保育と言えます。

 教材として環境構成や温かい言葉をかけることが子どもに合っていなかったことが問題と言えます。

 

このような保育観のズレに対して二人だけでは話し合うことが立場上困難なことがあります。園内研修の司会者の姿勢や全体研修で人を育てようという方針がないと職員間の和が乱れます

園長は園内研修で、専門性として自分の園の保育の質を高めるために環境構成の教材研究を深めることと言えます。遊びの種類・製作の教え方・遊具の安全性など何を大切にするかを全員に伝えることから始まります。

 

事例7 昼寝における保育観のズレ

  先輩の保育は昼寝の時に背中をどんどんと叩く、それでも寝ないとさらにどんどんと叩く、たたかれた子は寝ることできないでいる。そのような先輩の寝かせている姿を見て、つらい。 自分は背中を強くたたくのでなく優しく寝かせてあげたいのですがどうしたらいいでしょうか。

 

 昔のように暗いところで暗幕を使っている保育はなくなっています。しかし、眠くない子にとっては寝かせられている感覚から眠たくなる雰囲気を作ることが大事です。布団の中で温かい声を掛けられないでただ体の一部をどんどんと叩かれて寝かせつけられている子、それも優しくでなくどんどんと叩かれている子たちがいます。

 また、眠くない子はおんぶ紐で抱かれてゆらされてフードを被せられて暗くされて寝かせられている場面に出会いました。しかし、やさしい言葉と落ち着いた優しい音楽で眠りたくなる雰囲気を与えられて眠っている保育場面も多くあります。

 

 コメント

前の園の方法と異なっている場合、直接その先生には言えないことが多いので主任と相談して紙面を通して園の方針・方法ですと伝える場合もあります。紙面で、一日の保育の流れは○○で、眠れない子には寄り添って・そばにいるだけ、ぬくもりを与えるためにおでこをなぜなぜしたり、身体の一部を優しくさすってあげることを第一としています。

このように紙面を作成し読んでもらうチャンスをつくってもらいます。しかし、その担当者だけでなく全員の保育観を共通にして保育の質を上げないと改善に結び付きません。担当者は自分の保育が一番と思い込んでいます。

園長と相談して紙面の他に、前の園ではオルゴールの曲やクラッシックなど眠りたくなるような曲を静かに流して保護者にとても好評でした。というように保護者に好評といった言い方を通して子どもが主語ということを説明することで気が付く園長・主任もいます。

 このような考えを変えるには、「今、日本中で問われているのが虐待記事を取り上げます。この園をつぶさないためには昔の保育として点検・評価することです。」と園長が保育の専門性を高めるためには厳しく伝える勇気・当たり前ですが研修・職員会議・報告会、なんでもいいが時と場を持つことです

 伝え方が弱い場合には市からまた県や国から通達が出ています。読んでいないだけでは済まされません。

8 散歩のルールが話し合っていないために保育観のズレが生じています。自分は前に行ったり、後ろをみたり走り回っています。しかし、先輩は他の先生としゃべっていて気をつけてくれません。車にぶつかるか心配、川に落ちるか悲しいです。どうしたらいいでしようか。

 散歩の最中に歩きたくない、一緒に行きたくないというと「もう、行っちゃうから」と置き去りにする、1歳児や2歳児は言葉で答えることが出来ないのでぐずっていると本当に置き去りにして何メートルも歩いてしまう先生がいます。

 注意することは全く後ろを見ないで散歩する先生が時々います。危険な時には川に落ちて流されたり、車に轢かれそうになったりと命を守る養護の基本ができていない保育士が問題になります。

 園長・主任は責任をもってルールを作り守ることが重要になります。

園内研修・打ち合わせの時に主任や担当者が散歩のルールを見つけ、伝える事と言えます。 例えば、車が通る方を年上の子が歩く。

 先生が笛を鳴らしたら必ずとまる。狭いところは一列になって車の方に向けて動かない。車が来たら止まって右・左見て安全であれば渡る。間が空いたら気にかけて前の担当者がまって配慮する。子どものテンポにゆっくり合わせて温かい言葉をかける。

 

9 レビの視聴について

 テレビをつけて「座りなさい。立って歩くとテレビ切っちゃうよ。」というだけで他の約束をしていないで動き出すとテレビ切っちゃうよ、この保育は後輩として理解できない。 ここでは未満児でもルールの見直し共有したいものです。

 「テレビつける時は座ってみてね・友達に邪魔しないように見てね」といった約束をしなくて座ってみるのが当たり前という保育が問題となります。毎回、約束したり「座って静かにみることできて偉いね」といったように受け入れ・認めることが教育に結び付くことを全員が共有したいものです。

 テレビを見せることがすべて悪いわけではありません、テレビは限られていますが主語がだーれと言う保育場面になります。方針として正しい情報や子どもの文化を与えるため見せる場も大切にしたいものです。

 テレビの見方が正しく静かに見ていれば、友だちに邪魔しないで静かにみれてきもちいいねと言ったほめ方が求められます。

ただテレビを見せていればいいではなくテレビを見ている場面でも人間関係で人や物に優しくする態度を養います。

また、環境として自然や様々な事象を気付く場面もあります。当然言葉を理解する等多くの発達するチャンスが見られる事・見せる番組・資料を全員の職員が共有することが専門性に結びつきです。

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