日本で養護が一番正しく理解できる資料になることを願って作成 その2

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日本で養護が一番正しく理解できる資料になることを願って作成 その2


日本で養護が一番正しく理解できる資料になることを願って作成 その2

何故「養護の立案ができないか、一人ひとりのこどもを見る資質と能力が教育されていないから、一人ひとりの発達を詳しく愛情深く見ていれば立案できます。」

元東海学園大学特任教授   飯田 和也

 

例えば未満児・障害児をよく見れば養護の内容の立案はできます。「~に対応する」「~を把握する」「~の調節をする」「~を受け入れるようにする」「~適切に対処する」「~過ごせるようにする」

健康な子どもだけを保育している保育者には養護の奥の深さは見られません。養護は未満児や障がい児また以上児「保育園は使用しないが幼稚園の先生の為」すべての園児が園生活でできないことに対して、子どもの状況に応じて保育者が適切に行うべきこと「ねらい」があります。

そこには、未満児や以上児・障がい児を含めて「すべての園児」訓練や鍛錬でなく、命をまもり、生きる喜びを与えることが第一と言えます。

そのための養護の立案では、「未満児や障がい児の健康状態を把握し、健康で快適に過ごせるようにする。」一番理解しやすく、保育の基本が立案されるべき養護の「ねらい」です。

朝、母親と一緒に園に送られてきたとき子どもは五体満足で健康な姿で登園します。そして、帰りに迎えに来た時にそのままの姿を返すことが保育の基本です。

 

養護の内容である「対応する」の使い方

一日の保育で、未満児や障がい児の状況に応じて保育者・看護師・事務員を含めて適切に行うべきこととして生命の保持として未満児や障がい児の健康状態の把握があります。

保育中に熱が高くなって異常の場合に適切な対応が養護の内容です。

未満児や障がい児の熱が高くなってきたときに「ベットで寝かせ体温を測り、高い場合は熱を下げるために対応する」日常とは異なり異常が見られる場合には「~に対応する」と立案します。

未満児や障がい児の異常を察知するアンテナを張っているのが保育者の活動です。顔の色が赤らんでいたり、いつもと違って元気がない場合、声も出ていないなどサインを受け止めるのが保育者の養護の働きです。

 

把握するの使い方

クラスの子どもたちの健康状態を把握する。一人ひとりが日常の体温、肌の状態、食事の量、活動的な状態の時を観察していることです。特に、未満児や障がい児の健康状態や活動的な状況を把握していることで異常が見られたら「適切に対処する」という立案があることで命を守り、生理的欲求を満たす養護ができます。

適切に対処するには「~を把握する」という立案をすることで保育中に未満児・障がい児を含めて命を守る保育の基本に結び付きます。

調節するの使い方

未満児や障がい児は寒いときの衣服を自分一人では調節ことができません。また、夏の暑いときに衣服を脱いだり、水分を摂取することの調節する能力が未発達といえます。このような調節する能力が未発達なのが園児たちです。

自分から〇〇することができない未満児や障がい児に対して命を守り、病気にさせないために保育者がかかわることが養護です。室内の温度調節をする・衣服の調節をする・食事の量を調節する・持ち物の量を調節して持たせる。保育者は未発達な園児に対して温かい愛情ある心があれば一人ひとりの能力に併せて調節することをして養護の働きをしています。

 

「~を受け入れるようにする」の使い方

悲しくて泣きたいとき、甘えたくても甘えられないとき、一人になって淋しいとき・怒りたいときなど未満児・障がい児・すべての園児が保育中で受け入れて欲しいときがあります。

そのような時に「頑張って我慢しなさい」と言われるだけでなく「泣いていいのだよ、できないときもあるのだよ、甘えてもいいときも必要だよ」といった笑顔で抱き上手な保育者の肌のぬくもりを与えられて情緒が安定する子もたくさんいます。

我慢して鍛錬するだけでなく心の安定を求めている時の保育者の働きとして「受け入れるようにする」という保育が養護の働きです。

 

「~過ごせるようにする」の使い方

保育室でボーとしている子、泣くことしかできない子、何も言えなくてそばにいるだけの子など様々なタイプの子どもたちがいます。そのような子どもたちに対して保育者はただ見ているだけ、そばにいるだけ、無関心・無視しているような雰囲気を作って保育するのではありません。

泣いている原因を探り、温かく笑顔で受けいれて保育室で心の安定して過ごせるようにするのが養護の働きです。「安心して過ごせるようにする」と養護の奥の深さといえます。

 

このように「対応する・把握する・調節する・受け入れるようにする・適切に対処する・過ごせるようにする」といった未満児・障がい児が自分ではきれいに、うまく、使いやすいように・危険にならないように・けがをしないように・病気にならないようにすることができないときがあります。

乳幼児は、様々な行動ができないときに保育者の温かいまなざしと優しい言葉かけ、そして肌のぬくもりを味わうことで生きる喜びが与えられます。

 

養護の目標には「十分に行き届いた環境の下、くつろいだ雰囲気の中でこどもは様々な欲求を適切に満たし生命の保持および情緒の安定を図ること」

この養護の目標を正しく理解し乳幼児が主語の保育を心がけたいものです。

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