17号 c ハサミの使い方について

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17号 c ハサミの使い方について

資料 17号 C 折り紙を半分にしてはさみで切ろうとしたが、三歳児で一回切りしかできなかったのでギザギザになってしまった。この事例では、三歳は個人差があります。はさみが使えない子どもたちが大勢います。
研修              飯田 和也
三歳児のはさみを使う能力を考えると、「はさみできた」「紙が切れた」「はさみ持てない」「はさみひらかない・あかない」「はさみ、指がどこ入れるか」「紙持てない」「はさみ触りたくない」「切れなくイライラしかっ!と怒る」「声にならなくて紙やぶる」といった様々なはさみに対しての対応が見られる時期です。
このように物的環境の教材としてはさみと紙が与えられている場面です。

家庭でもはさみを使う機会はまだ早いという考えも見られる時期に、はさみの使い方をどのように伝えるか、そして、失敗するのが当たり前の時のかかわりから三つの柱の1 と2と 3をどのように考え・与えるか話し合いたいものです。
・はさみを安全に使うための約束があります。
「どのような約束を子どもたちに伝えますか」
「約束を子どもが守った時にどのようにかかわっていますか。」
・作品を作る前にはさみの性質や切るときのルールを丁寧に伝えていますか
「はさみで紙が切れた喜び・楽しみ=ねらいをどのように味合わせていますか」
「ねらい=発達の方向性のため教材の再構成を瞬時にできる準備してますか」
・紙がくちゃくちゃになった時、失敗した時「なぜ・どうして」という感じ体験 のためのかかわりとして工夫していますか。発達のことを考えるチャンスですが個人差を考える場合もあります。
「失敗した・困った・できなかった」という体験を重視して自我能力獲得です」
「その後、切りたくなる環境=物的・教材を与えて切れたという満足感・もっと紙を切りたいという意欲を与える働きかけをどのようにしていますか」
失敗したと気づかせるのも保育です。はさみを使う時に約束があることを気づくのも保育です。道具をつかうとき丁寧に、優しく、わかる言葉で言いっぱなしにしないことが教育です。

自分でケガをしない態度を身につけるのが五領域の健康・人間関係です。大人が命を守るためにはさみを使う時は約束し、けがをしないため自分で身体を使い、危険な生き方をしない言葉かけも大切です。

養護に包まれて教育がある中で、過保護や過干渉な保育をしないことです。三歳児がはさみを使う時に失敗した場面で、「なぜ・どうして」と気づいて次にはさみの使い方で「紙が切れた喜び」「はさみがつかえた充実感」「もっと紙を切りたい意欲」「優しく丁寧にはさみが使える力」を味合わせる幼児教育のため、自分の園で子どもが主語になる環境と三つの柱のための発達支援について、討議をして保育の質を高めたいものです。

失敗を成功に結び付け、困難を乗り切る力に結び付ける保育の研修が求められます。

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