大人になってから周囲の雰囲気・状況画正しく判断出来る生き方は、幼児期に感性を育てなぜかを教えること

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大人になってから周囲の雰囲気・状況画正しく判断出来る生き方は、幼児期に感性を育てなぜかを教えること

 

  大人になって「水道の蛇口から水がポトポトと流れ落ちていてももったいないと感じない。使わない電気・人がいないのに回っている扇風機があっても無駄と感じて止めない。赤ちゃんが大泣きしているのに何故かを考えてあやそうともしない、電車の中をわが子が走り回って周囲に迷惑をかけているのに注意出来ない、家の中にゴミが落ちて散らかっているも汚いと感じないなど感受性のない生き方をしている大人が時々見られます。

 

 最高の知識や技術を上手に早く身につけさせ、人より抜きんでていることが良いと思い込む育て方に偏ることでなく、人に迷惑をかけない、善悪の正しい判断が出来、自分から考える生き方も大切と言えます。

トイレのスリッパがばらばらであれば、揃える生き方・ゴミが落ちていれば自分でおとさないようにしながら拾う事も出来る生き方・蛇口から水が出ていれば「もったいない」と停める行動が求められます。

 

親としてスリッパがばらばらになっていると次の人が履きづらいでしょうとまずばらばらという状況を気づかせること・感じる能力育てること、ゴミがおちていると躓いたり・滑って転んでけがをするでしょう、また、汚れていると虫がわいたり、きれいでないでしょうといった「なぜか」を伝え、親がモデルとなるしつけや教育が大切といえます。

 

赤ちゃんの鼻水がでていても気づかない・ぐずっていてもかもうとしない態度が見られます。赤ちゃんは自分では鼻水をかむ能力はありません。母親は風邪にかかっているかどうか見守り、鼻水が出ていれば赤ちゃんは気持ち悪いと感じるのが母親です。そして、ぎゅっと鼻をつまむように鼻水を取り除くのでなく、鼻水がとれて気持ち良いねと優しく・温かい心で世話をすることです。

 

場合によってはティシュを細長く縦にして鼻の穴にそっとあて、下の方向に「電車の線路みたいだね」「二本つるつるとでてきたね」「気持ち良いね」と優しく・温かい雰囲気をつくって鼻水を取ってあげる愛情が家庭では必要となります。

 

鼻水が出ていても知らない態度・寒くて泣いて訴えても・おなかすいた食べさせてと泣いても、今、忙しいと無視・おしっこしたくてズボンの前をおさえても気づかないといった愛情の反対である無視・無関心という態度は子どもの人への愛情を持って接する態度を養う事にはなりません

 

大きくなるにつれて「片付けなさい」と言えば「きちんとかたづけている」「勉強しなさい」と言えば「部屋に入り勉強している」「食べなさい」と言えば「全て食べている」その行為を見て片付けている・勉強している・食べているからこの子はいい子に育っていると勘違いして育て、その子が「自分から何も出来ない生き方になっている事を気づかせられてびっくりする事になる場合があります」

 

小学校の低学年まで「何でも出来・言えばやる子」で良い子として育っていた子が小学校の高学年になって決まった試験でなく実力を試すようなテストで突然低い点数を取ってきてびっくりする事があります。

低学年の時に勉強が出来ていた子が高学年になって学校の成績が下がる時に「勉強とウンチは人に言われてするものでない」という主体的な生き方ができていなかった結果となります。

 

このようなことにならないためにも幼稚園や保育園の時に「自分で音を聴く・様々な出来事を観察する・多くの事を感じる」と言う知覚のレベルを大事に身につけさせ正しい判断力「認知力」を育てたいものです。

面白い・うつくしいきれい、冷たいと感じるなどを体験させる事です。しかし、体験させれば良いというのでなく母親として一緒に「面白いね・冷たいね・きれいだね・不思議だ」など子どもが言葉に言い表す事が出来ない事を共感することが最も重要と言えます。

 

幼児期に周囲にある様々な出来事や状況を気づかせる事だけでなく、その時々を具体的に共感することで認められる・愛されていると感じることになり、それが主体的な行動に結びつきます。

 

小学校の高学年になった時に「自分から工夫して片付ける、勉強を見つけてする、周囲の出来事を感じる、善悪を正しく判断する能力」を身につける基礎ができます。大人になってからでは「遅すぎます」幼児期からの感じ方、サインとして出ている事を改めて見直したいものです。

 

しかし、大きくなってから見直すには、親として具体的に問題点を指示するだけでなく、出来ていない行動や理解していないことの「根拠」を伝え、自覚させながら直った行動に対して「共感」が必要と言えます。

 

当然、親が子どもの行動のモデルになります。一緒に失敗、物を大切に、工夫し、考える場を示し、モデルとなります。愛情を持って育てるには、大きくなっても親の「共感」が生きる力の源となります。                      園長 飯田 和也

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