多くのお母さん方から叱るとき、「○○はだめ」「危ない」「・・・しなさい」「何度も言ってるでしょう」と叱ると、しばらくは危険な行為をやめたり、困った行動をやめることがあります。
時々「もうしません」と素直な時もあり親として冷静になっているときもあります。しかし、何度も注意し叱っていると、次第にやめないだけでなく、行動がエスカレートしてパニック「かんしゃく」をおこしてしまうことがあります。
障害児でなく障がい児「自分の子どもの呼び方に障害児という言葉が使われて両親が悲しい・辛い気持ちにならないようにと言う配慮です。これから一緒に気をつけたいと思います」
障がい児の困った行動も含めて、どうしたら良いでしょうかと言う質問を受ける時があります。子どもを愛するお母さんの気持ちは全て一緒で、参考にしていただきたいと願って書きました。
子どもたちの中には、自分自身が○○出来なくてイライラしたり・ここで我慢したいが我慢できない・理解できているが気持ちが表せない・親から言われていることがはっきり理解できないのにお母さんは怒ってばかりという子どももいます。
また、いつも叱られてばかりの自分がいて「お姉ちゃんより僕ばかり」「弟より私ばかりを叱っていて自分はいらない子なんだ」自分は兄弟姉妹の中で愛されていないのでないかと不安となってわざと困った行動をし注目・愛いされたい行動をする場合も見られます。
困った行動をしている場合には、本当は良いことをしたいという行動が出来ることを信じること、良い行動をもっていることを親として信じてよい行動を見つける眼を持とうとする生き方が必要な時といえます。発達には個人差があります。
例えば、お母さんの腕を「がんがん」と叩いて困らせる行動をしている時があります。そのままにしていると、今度は後ろから来て「つねる」行動をする場合もあります。
このような行動の根拠を考えてみると、したに弟が生まれて面倒みる時間がない、お姉ちゃんが稽古事で忙しくて遊んであげられなかった、おばあちゃんが入院したことで看護に忙しくて世話して上げられなかったなど様々な原因があります。
しかし、親に時間のゆとりや体調が完全でないなど「ゆとり」がないとこのような子どもからの甘えたいというサインを見落とすことがあります。また、良い行動をしていても(受け入れるゆとり)がないためにさらに心を傷つけています。
また、子どもが「どうせ僕は要らない子」「出来なくて当たり前と言う劣等感」をもたせるような生き方をしていると兄弟姉妹の中でレッテルを貼るような態度を親がしていることがあります。
(叩いてきたり・つねったり)しても、見て見ぬ態度をします。ここでぬくもり・スキンシップを望んでいるのだと温かい態度で受け入れて、エスカレートさせないような怪我に注意して世話・保護するのが温かい大好きなお母さんになります。
(片付けて)と言って片付けなく遊んでいても、「遊んでいないで」と言わないで、お母さんが少し片付けたり、兄弟と一緒に片付けていると少し近づいてくる場合があります。
しかし、片付けなくて遊んでいるとき、この子には片付ける能力があると信じて、タイミングよく穏やかに・可愛いと思って「一緒に片付けようね」と笑顔で言葉をかけると自分から片付ける行動をする場合が多く見られます。
困った行動をしている時に、注意しすぎたり、治そうとしすぎたり、叱ったり・怒る態度でなく、あなたには片付ける能力を持っていること理解していますよ、良い子だね、お母さんは死ぬまであなたのことを信じていますよ。
園長 飯田 和也