保育の中で虐待をしないための研修の在り方

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保育の中で虐待をしないための研修の在り方

意識調査 第二弾 B 自分のクラスの中で気になる子の点検・評価「保育の虐待をしない」

自分で〇〇する主体的な生き方・困難対処する力が高校卒業まで続く三つの柱「資質と能力」を保障する。保育=教育は職員全員が保育場面で発達を何故大切にし「保育は楽しい・乳幼児はかわいい」を味わう研修が宝物になります。      飯田和也

 

保育場面で発達「自我能力と認知能力」の基本を身につけ、そして、具体的に子どもの資質と能力の三つの柱「知識・技能、思考力・判断力・表現力、非認知能力」を保育場面で育てることです。高校卒業まで続ける教育の基本は乳幼児期の経験が影響を受けます。

そのためにこの意識調査で自発的な場面を見つけるプロ集団、そして生涯にわたり生き抜く力を園全体で養っていくための共通な保育=教育が求められます。その時、どうして・何故実践しているかという根拠を保育者全員が明確にすることで発達が促されます。

 

保育者は、保育場面で乳幼児が自発的な行動を判断し行動しているか、そして、発達を促す働きをどのようにしているか自己点検・自己評価が重要です。園として全員が共有していることで保育の質が問われます。

日常の保育場面を自己点検・自己評価して改善に結び付ける研修が求められますが、的確に乳幼児の行動と保育実践を観察=評価できているか、また、乳幼児の発達に対してふさわしい働きか「虐待に結び付いていないか」を点検・評価する研修の一つになって欲しいと作成しました。

最初に保育者の自己点検・自己評価があり、虐待にならないため話し合いが改善に結び付きます。クラスの気になる子を事例にして点検・評価したいものです。

クラス       何歳    氏名

登園したときおはようと挨拶の場面  1は◎ 2は〇 3は△

1 自分から 2 「おはようは」とうながされていう 3黙って見ている・1/2/3

その時、保育者としてどのような働きかけか点検・評価してください。

1 おはようと気持ちいいね 2 おはようとだけ言う 3 おはようを促す 1/2/3

発達の根拠を話し合う事例として参考にしていただき、園の中で共有するためのきっかけとして次のような話題にしてみてください。

 

・朝の挨拶できたことを受け入れられ・ほめられることで一日一緒にいたくなる温かい雰囲気が与えられる言葉を使う必要と考えの根拠か話し合います。はっきり大きな声で挨拶しなさいではありません。 この根拠の他の考えがあれば、園長・主任を含めて討議して、乳幼児の発達を保障するきっかけに提案して話し合いをしたいものです。

 

登園バックを片付ける場面

1 自分からしまう 2 バック指示されてしまう 3 片づけない          1/2/3

その時、どのような保育支援をしていますか

1 優しく片づけたね 2 バックしまえたね 3 バックしまいなさいよ    1/2/3

 

・物を優しくする姿を認められることでさらに大事にする意欲に結び付くためと根拠を確かめる話し合いをします。しかし、まだ他の考えがあれば話し合います。子どもがもっと優しく持ったり、置いたりする意欲を持たせる働きかけを工夫する話し合いができます。

 

トイレの場面

1 自分からトイレに行く 2 言われてトイレに行く 3 トイレ行かない 1/2/3

その時

  • 自分からトイレ行けたね 2 トイレを手伝う  3トイレを指示する 1/2/3

 

勉強とウンチは人に言われてするものでないという自発的行為に結び付け失敗ばかり支持しない。トイレの色・広さ・照明・においなど敏感な子どもに対してなぜかを理解して自発的に行動する場面を自覚させ、人生の生き方の基本を身につくための援助とする根拠の具体例で家庭との協力も含めて他の援助も工夫してください。

乳幼児が朝の場面で

1 泣かないで離れる 2 無理やり親から離される 3 泣いて離れない  1/2/3

その時

1 今日は一人で離れたね 2 先生いるから大丈夫 3 無理やり離す   1/2/3

 

・母親から自立してもいいという感覚になり親別れの第一歩に結びつく具体的な支援になります。養護の情緒の安定を図るための温かい愛のある雰囲気が最も求められる場面として抱き上手を含めて話し合いたいものです。

保育の虐待に結び付かない優しく・ぬくもりが必要な話し合いが求められます。無視・無関心な保育態度から温かい愛のある雰囲気には優しい言葉を共有したいものです。

 

歌や手遊びの場面

1 自分から歌う     2 言われて歌う    3 歌わない          1/2/3

その時

1 〇〇ちゃん、そろえて歌えたね 2 歌えたね 3 みんなと歌いなさい 1/2/3

 

・自分勝手に歌うのでなく曲や友達とそろえて歌う楽しさを味わうことに結び付くことで人を大切にする姿勢になり、自分には歌に対する知識や技能だけでない非認知能力を持っていることを気づかせる場も大切にしたいものです。

一緒に行動することで人を大切にする思いやりや歌えて自信となり自分には力があるという自尊心を気づかせる時と場を大切にしたいという根拠でよい働きかけかを話し合いたいものです。歌が下手・音がきれいに合わせてと文句やケチをつけない評価です。

 

折り紙の場面

1 自分から紙飛行機を折る 2 手伝ってと言う 3 興味示さない      1/2/3

その時

1 丁寧にアイロンかけたね 2 紙飛行機折れたね 3 頑張って折ってね 1/2/3

 

・三つの柱の知識・技能、また思考力・判断力・表現力から折り紙の知識や手先を使う技能の発達を気づかせること、さらには、我慢して最後まで折り続ける非認知能力を気づかせ、自信を持たせて生き抜く力を育てる場があると根拠を園としてどのように共有するか話し合いたいものです。

最初失敗してもいい、上手に折れなくても半年先に上手になればいいというねらいにある折れた喜び、もっと折りたいという意欲を大切にした非認知能力を育て「虐待しない」働きかけを話し合いたいものです。

 

給食の場面

1 おいしく残さず食べる  2 時間をかけて食べる 3 いやいや食べる 1/2/3

その時

1 おいしく食べて気持ちいい 2 〇〇食べたね 3 頑張って全部食べよう 1/2/3

 

・上手に食べさせる保育から食育として食べられた喜びや工夫して食べるための素材や環境を気づかせること、残さないで全部食べさせる虐待に近い保育はやめる。また、マナーだけでなく人と楽しく食べることで生きる喜びに結び付ける保育をどのようにしているか根拠を話し合いたいものです。

特に、頑張らせて保育の虐待に結び付かない温かい愛のある雰囲気の見守りが求められる援助を話し合いたいものです。

 

友達と積み木ブロック遊び

1 工夫して友達と積む 2 隣で積み木を積む 3 一人で積む             1/2/3

その時

1 倒れない置き方発見したね 2 真似していいよ 3 一緒に積むといいよ 1/2/3

 

  • 保育場面で家庭と異なり友だちと手をつなぐことが出来た、友達と協力することで生き抜く力の基本を与えられます。大人が友達と仲良くしなさいという押し付けでなく、そばにいるだけでいい・においをかぐだけでいい・声を聴いているだけでいいといつた一人でないという雰囲気を味合わせる根拠でいいか話し合います。その時にかかわりたくなる積み木やブロックを通して一人遊びから友達のそば、そしてちょっとかかわりさらには一緒に工夫する行動に結び付ける発達の第一歩を保育で保障したいものです。
  •  急には友達と一緒に行動できない場面から発達を見つけ、促す保育が自分の園では何故必要か時々話し合いたいものです。手先の調整力・発見する力・忍耐力・自分なりの表現する自分で〇〇するという意欲のきっかけ「虐待にならない保育」になればと願って作成しました。

 

楽器・木琴・ピアニカ・カスタネットなどの場面  行事の時

1 曲に合わせて叩く 2 自分のテンポで叩く 3 興味を示さない      1/2/3

その時

1 曲よく聴いて合わせたね 2 合わせて叩いたね 3 よく見て叩きなさい 1/2/3

 

三つの柱の音楽の知識・技能だけでなく音を通して様々なことを自分で発見する思考力、さらには多くの楽器の音の違いを判断する時と場、また、上手に音を出すのでなく自分なりに楽器によって様々な音を表現する力、さらには、友達と協力する思いやり、面白い楽器に触りたい・音を作りたいというチャレンジ・自分一人でなく最後までやり遂げる忍耐力を持たせるといった知能テストでは測ることができない非認知能力を身につけさせるための発達支援がふさわしいか話し合いたいものです。

 

このように乳幼児の資質と能力を発達「三つの柱」で捉え、発達「自我能力と主体性」を基本にした保育実践か点検・評価するチャンスが自己点検・自己評価になります。

保育者が主語の押し付け・やらせる狭育・怖育・狂育など身につけさせる研修会から乳幼児が自分から人や物にかかわる主語の保育実践を点検・評価して、全員の共感する保育の質を高める「虐待を防ぐ」研修会ができることが望まれます。

 

課題 クラス全体と気になる乳幼児の自発的場面を捉えるときの違いをAとBから評価できる保育者になりたいものです。特に、目立つ子のフラフラし、集団に入らない時に、できる子の集団では受け入れ・見守ることができるが気になる子への援助が押し付け、やらせる・ねらい=発達の方向性でない援助の保育実践を点検・評価したいものです。

意識調査のAとBから気になる子への自発的行為に対して、障害だから理解がないから発達させなければならない、集団に適応させなければならないといった偏った捉え方を意識調査で自覚する素直さをもつことで改善しなければならない。

保育の虐待に結び付かない研修が期待されます。

サブとの連携がどこで何を褒め、叱るかを共有する話し合いが課題となります。

園の理念・方針・保育環境などを保育者全員が理解し自我能力と主体性確保の基本で三つの柱を育て、高校卒業まで自分で〇〇する主体性を身につける幼児教育を点検・評価して正しい情報を園で共有して保育の質を高める研修が望まれます。

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