中堅保育士

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中堅保育士の心構え 

チーム保育で日本の保育に大切な知識・技術として残したいもの

   元名古屋柳城短大教授 元東海学園大学特任教授

   現在 誠和幼稚園・誠和あい保育園 理事長・統括園長 飯田和也

中堅保育士は、園長にも主任にも新任にも心遣いをしなければならなく一番

心も体も使う立場と言えます。しかし、園長・主任から受け入れられ・認められ・ほめられていないと保育に自信がもてない消極的な態度になります。従って、園長・主任は中堅保育士の保育技術や知識・親への対応等優れているところを具体的にほめて育てていたかが問われます。

当然園の中では目立つ立場で、周囲の保護者からの点検・評価は厳しくて次は〇〇先生の担任になってもらいたいという要望は高い位置となります。最も保育を理解し油に乗り切った保育の楽しい時期が中堅保育士と言えます。

具体的には、園長・主任先生の毎日の指示に対して理解して行動する立場です。また、新任がどのように行動していいか把握していない時には具体的に示し、説明をする立場でもあります。

教材が出ていなければ準備し、片付けること掃除することもモデルとなって新任に示し、安全のために実践している姿を保護者にも理解してもらうことです。保育の姿勢としてテキパキ・ニコニコ・ハキハキが求められるのが中堅で最も素早く養護に包まれた教育をする行動が必要となります。

保育観のズレに対して

「怒ったら負け」チーム保育をしている時に相手の方針・方法があまりに違っている時、頭に血が上って一緒にやっておれないと保育をやめる人が日本中に多くみられます。ここで冷静になって相手と話し合うことをしない、それは専任と非常勤だから言えない、先輩なので言えない、年上だから遠慮しなければならない等で保育観のズレを解消できなく悶々としてストレス、うつ病になって辞める人がたくさんいます。

事例1三年間保育園に勤めていたが人間関係で合わなくていじめられ人と会うことが怖くなり保育を辞めた。事例2 園長が厳しい態度で少し違うと直され、ちょっと遅いと怒鳴られ、言い方がだめと次々責められてうつ病になり保育を辞めて病院通いしている。事例3 給食で口の中に入れる、残させないため怒鳴るなど虐待をしているのをみていて言えない悩み。

チーム保育での悩みは、中堅一人で解消するのでなく園内研修をしてもらうこと、主任や園長に間に入ってもらうことも大事です。このような園長・主任と相談できる関係が必要です。保育士として気が付いてくれるだろうと黙っていては解決できません。

それには中堅一人でなく園長・主任の温かい愛のある雰囲気を作る努力や方針を明確にしていることが必要になります。中堅保育士として上司に聴き上手な姿勢と保育ができる感謝と素直さが求められます。

「新任にはわかる言葉で優しく丁寧に言いっぱなしにしない」

新任には自分や先輩の行動を見て自分からできるようになりなさいという昔の指導方針では新任はついてきません。新任には雑巾の正しい絞り方、箒の吐き方、洗濯機の使い方、絵の具を無駄にしない、紙を大切にする、電気をつけっぱなしにしないといったことを具体的に示し、説明するだけでは乳幼児を愛する方法を獲得できない新任がいます。

必ずわかる言葉で優しく、丁寧にしてできたらほめ上手になることです。それも多くのことを要求しない、一つでいい、失敗するのが当たり前という温かい心で見守ることですぐにはできないことを理解して接することなぜ正しいやり方が大切かという保育の専門性を身につける理由・根拠が重要と言えます。

 事例 ストレスでやめた人・人間関係で悩んだ再就職者に「あなたの好きな保育は」と問いかけたら「体育です、走ることです、体動かすことです」という返事が返ってきました。悩んだ保育で遊んでいる時・走っている場面の保育を園長・主任からほめられましたかと聞くと全くありません、ピアノが下手、絵を上手にほめられない、折り紙工夫したらと文句ばかりでした。体を使って遊んでいる時の笑顔は見てもらえませんでした。

 このような新任や後輩の好きな保育・得意な技術を見つけ、一緒に保育して中堅保育士は認めることが重要です。後輩を育てる心遣いを身につけて新任や後輩が育つことを喜びとする悩みの聴き上手なゆとりある中堅保育士になり日本の保育を育てたいものです。

「知識と技能を高めようという姿勢を忘れないで謙虚に過ごす

具体的には、保育指針・要領等新しい理論に対して一度読んだだけではなかなか理解できないことがあります。一度聞いただけ、見ただけでなく実際に実践をすることを心掛けなければ会得できないことがあります、ぜひ、保育は難しいでなく奥が深いのが理論と実践を結び付けて一人ひとりの乳幼児の発達を把握して支援し母親に発達を伝える資質と能力を保育者は持とうとする生き方です。保育者として発達を大切にする保育が身につくまで、乳幼児を心から愛しているなら繰り返す努力が求められます。

 保育が忙しい中で中堅として少し余裕ができたときには、自分の癖をみなおし知識を深めることが大切です。例えば五領域の偏りを気づいたならば本を読んで癖を調べて再確認をすること。三つの資質と能力について具体的に後輩にも伝えられる知識を持つことが望まれます。具体的に専門性を伝える能力と言えます。

保育技術として手遊び・折り紙・楽器・ダンス・造形・体操等、経験と勘で続けていた保育実践を点検・評価して改善するチャンスを作ることです。特に、先生○○教えて、縄跳び数えて、手遊び新しい曲教えてといった子どもからのサインを受け止めるアンテナを張っていたいものです。

例えば、頑張れ・頑張れ頑張ればだれでも逆上がりはできるようになるという頑張れという精神論だけでの応援でなく正しい逆上がりが上手になる知識と技術を身につけた指導技術です。偽の教育は化けの皮がはがれて信用を無くしてしまいます。精神論でなく知識と技術を専門家から研修を受けて身につけることが大事となります。

チーム保育をするときは、相手の生き方をまず受け入れる姿勢をもって触れ合うこと。

具体的に、同じ養成校出身学校の授業で共有できるために教えられた先生の教え方から話し合うこと。自分の学習した知識や技術が勤めた園で合っているか確認する現場が第一歩です。

新任の思い込みで勝手な実践をしている人を点検・評価するチャンスなしに育っていることが見られます。同じ養成校を卒業した人がいなければ自分の仲間と卒業してからも相談する相手を見つけることです。自己満足な保育をして保育観のズレを気づかないでいじめられているという感覚になっている保育者が多いことを理解したいものです。

園内で実技研修を一緒に受けて考えや実践を共有すること。園内研修を何度もすることで共通の考えを身につけること。相手のいい所を見つけ、ほめあう時間を作り、チーム保育としてまとまることが重要になります。ここで重要なことは相手の考えや実力を認め受け入れる生き方です。ピアノがうまい、絵がうまい、運動能力が素晴らしいという相手に対して嫉妬心・妬みを持つことで認めようとしない自分を気づきたいものです。乳幼児を愛する気持ちがあれば嫉妬心は弱くなります。

乳幼児を心からかわいいと思ったら保育が楽しくなり、人間関係の問題なかかわり方も気にならなくて困難を乗り切る力を子どもから与えられ保育が楽しくなります。

保育観のズレが大きすぎる時は、一対一で解決しないことも方法の一つ

具体的に、園内研修を通して外部の講師に保育観のズレを客観的に指摘してもらい改善する場を作ることです。第三者に実際の保育を点検・評価してもらい乳幼児の発達を身につける改善に結び付ける努力が必要になります。いつも一緒に保育していると癖として評価できない場合があります。保育実践の癖を判断できる時と場を作ることでチーム保育の良さとして一人ひとりの発達を保障できることに結び付きます。

 保育参観・公開保育をすることで自分の保育の癖を点検・評価, そして改善します。公開保育が始まる前にその日の指導案を掲示して参観する所を保護者に伝えます。

また、保育参観の仕方を園長・主任から伝えてもらう。例えば、笑顔で可愛いと思ってみてください、参観者の笑顔が温かい愛のある雰囲気を作ります。すると子どもたちも先生も失敗してもいい、安心して保育参観ができ温かい雰囲気の中で親子は楽しい思い出ができます。

チーム保育で大切な視点

発達観を共有すること 三つの資質と能力の共有することで自分かってな発達を考えない。1 知識と技能 2 思考力・判断力・表現力 3 非認知的能力を理解して偏らない発達として五領域をチームで共通に理解していること。

経験と勘の保育でなく理論と実践を結び付ける努力をしなければ乳幼児の発達を保障する養護に包まれた教育はできません。子どもを心から愛している保育者集団、チーム保育を専門性として大切にしていることをもっとも重要として園が意識するのがこれからの課題です。

チーム保育している現場が温かい人間関係であれば保護者は安心となります。しかし、勝手な保育をしているバラバラな態度に対して保護者は不信感・不満を持ち苦情委員会に意見を提出することになります。三つの柱を理解するため次のような演習をして再確認したいものです。

  演習 三つの資質と能力を会得するため 

一回目 縄跳びを跳ぶ 数える   二回目持ち方・長さの違い 発達の基本

一回目 紙ノートを立てる 二回目 筋を付けて立てる 隣りの人と長い間立てる競争  

 知識・技能、思考力・判断力・表現力、非認知的能力の捉え方と指導について検討する演習です。子どもも同じ気持ちです。高校卒業まで続く教育

このような演習を通して新しい発見をすることで環境構成や発達支援が幅広くなります。子どもの資質・能力を見つけ、気付かせ、親に発達を伝える教育を中堅保育士として身につけ10 年・20年先までの発達を保障し、子どもと親へ心に残る保育場面を作りたいものです。

自分しか咲かせられない保育という花を咲かせたいものです。

ねらいの考え方が発達の方向性として、今日中に上手に〇〇させるという到達目標でないことが原則です。ねらいを立案する言葉の最後に楽しむ・味わう・感じる・広める・深める・しようとするという言葉の使い方を相手と共有していること。

園内で記入についてルールを決めておいて分からなくなったら考えて書くのでなく園内の約束事を調べて統一する努力が必要です。しかし、調べないで時間がないから思い出し・考えて書こうというと「ねらい」と「内容」が混在し、勝手な言葉を使用する態度に結び付きます。今日キレイにできるようにさせるのでない保育、卒園までに上手になればいいというねらいの発達の方向性をチーム保育する者同士が正しく理解したいものです。

お互いが発達の方向性として卒園まで、次の年までに上手になればいいという保育観を共有します。しかし、ねらいの考えが早く、上手にできるようにしないという偏った考えでは押し付け、やらせ、しゃべらせることにとらわれた実践となり虐待に結び付く場合を点検・評価したいものです。最もチーム保育をするときの重要な原則です。園内研修で討議して解決しなければならない点ですが司会者の力量に左右されます。司会者は知識も技術も仲間への心遣いも求められています。

内容は指導したい内容ですべて許すという放任保育ではない。間違ったねらいとしてすべて受け入れるという考えを持たないこと。また、反対に厳しく育て・教え込めば発達するという押し付け、脅したりする虐待にならない温かい愛のある雰囲気を作ること。

養護は命を守り、情緒の安定を図る大人がすること、健康の基本的生活習慣の確立とは異なることを確認することです。ねらいと混同しないことを話し合わなければ発達支援がバラバラになり子どもが不幸となります。乳幼児を心から愛する保育者であれば会得して欲しいものです。

環境構成として物的・人的・雰囲気の考え方を共通にすること。特に、年齢にふさわしい教材・準備を同じようにすること。最も重要なことは教材研究をしてふさわしい環境構成をチームとして作ることが発達を保障することになります。 

 チーム保育では教材の与え方や準備の仕方が重要となります。人数が多い時に男の子、女の子と分けて準備したり、グループで与え方を分かりやすく、使いやすい配慮をチームで年齢に合わせたり、クラスの人数に工夫するプロとなることが求められます。

さらに教材の置き方が悪い場合には瞬時にどちらかの保育者がひらめいておき場所を変更し、モデルとなっている保育者の立つ位置・ふるまい・笑顔などを環境の再構成しお互いが受け入れる姿勢が発達を保障することに結び付きます。

発達支援として慰め・励まし・助言・指示・命令・見守り・共感等どのようにするかを打ち合わせ共有すること。

リーダーになった時の指示や説明を具体的に相手の保育者に的確にする。本日のねらいや内容の理解を簡単に説明し共有して始めることです。

補助はリーダーができないことをチェックし注意し、乳幼児を受け入れ・ほめることに走り回ること、また、目立ちすぎないことも重要と言えます。

特に、耳元でほめてあげたり,手をそっと添えてあげたり、失敗した時に慰めたり、過保護にならない働きをすること、必ず朝の打ち合わせと終わってから点検・評価をして二人で改善に結び付ける時間を五分でいいからとる努力をする。

 どのような場面で、どのように具体的にほめ、叱るかを話し合って方法を決定して乳幼児の発達を愛する保育実践に臨むことです。

チーム保育では、お互いに相手が見ていてくれる、やっていてくれるだろうという態度でなく、連携を具体的にして「養護に包まれて教育がある」を必ず命を守るため、子どもからの先生見てというサインを受け止めるアンテナを張り、クラスの子どもたちの発達を保障したいものです。

 温かい愛のある雰囲気をチームで作るには相手を受け入れ、認めあい、話し合う時間を作ること、その時に「主語は乳幼児」が原点です。

保育は、大人の都合でないこと、金銭ではないこと、保育者として子どもと共に高まり、自我能力が大切ということを味合わせ人生の奥の深さを教えてくれる出会いです。

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