保育参観の日、親の眼はクラスの中で部屋に飾ってある絵・作品、友だちととどのように遊んでいるかを見つけ、また、先生の言葉を

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保育参観の日、親の眼はクラスの中で部屋に飾ってある絵・作品、友だちととどのように遊んでいるかを見つけ、また、先生の言葉を

保育参観の日、親の眼はクラスのなかで部屋に飾ってある絵、作品、友達とどのように遊んでいるかを見つけ、また先生の言葉を聴いているか、、、。
              統括園長 飯田 和也
 参観の日、壁に飾ってある絵を見て、わが子の名前はどこにあるかを必死に探します。そして飾ってある絵を見て一喜一憂します。
 また、クラスで友達とどのようにかかわっていかるか、話しているか、遊んでいるか、見ているだけなのかといったことを鋭く見つめます。参観が始まると椅子に座っているか、隣の子をたたくのでないか、みんなと同じように歌っているのかを見ています。
 三歳の年少組の時は、座っているのか心配、親の顔見て泣いてしまうのでないか不安、先生の言ったことを守るか気になります。壁に飾ってある絵は形になっていない・同じ色だけの絵を見て、こんな描き方でこの子は大丈夫か心配なのが三歳児初めての参観日です。

 それが二年目・三年目になるとわが子への見方が変わってきて不安感は少しなくなって学年の最初の参観をすることになります。
年少の時の参観で泣いていたこと・じっと座っていなく友達を突っついたこと・トイレ失敗していたことをすっかり忘れているのが親です。
 
 年長では、飾ってある絵を見てうまくなったと感激、友達と一緒に歌っているのを聴いて上手になった、はさみで丸く切れるのを見て見事といった捉え方で子どもの参観が終わったら〈●●上手になったね〉〈△△できてお母さん感動した〉というやり取りがあり親の満足感に浸っている場面が多くみられます。
 
 しかし、ここで子どもたちは本当に満足していない子がいることを把握して欲しいものです。大きく成長・発達したことを具体的に褒めて欲しいのが子どもです。

 年少の時の初めて描いたひっかき画・クレパスを持つ力が弱くか細い形・決まった色づかいの絵・雨が降ってるとテンテンテンと叩いて描いた絵、友達とすべり台でシューと滑っているつもりの形にならないが点線で楽しいイメージを描いていた三歳児の時を思い出します。二年・三年経つと色の違いを観察し使い方を工夫し、イメージが幅広くなり、思考力や判断力がついて自分なりの表現ができ人の顔や人間らしく手や足がついています。

 絵を描く知識・技術だけでなく新しい発見して他の子と違った絵を描いているところを褒めて欲しいと、子どもは考えています。工夫したことをその日にほめて自信をもたせることが出来ます。

 友達と工夫して遊び、朝の歌を歌うときに友達の声を聴いているか見つけるのが親です。自分勝手に大声で元気に歌うのは違います。友達の歌う声を聴く、そして聞くことで大きすぎない歌になり、友達と心を合わせることになります。そこには友達を意識して友達を大切にする思いやりの原点が育っていることを先生や親も理解したいものです。最も大事な思いやりが育っていることを理解していない大人にならないことです。 

 コメント
 
 上の資料を母親に配布しました。ほとんどの人はさらっと読んで終わっています。この資料を読んで気が付く母親が時々教えられますと返事がきます。子どもを本当に愛している母親です。

 一人でも気づいて子育てに役立てていただければとまとめました。
 
 子どもの発達〈三つの柱〉を幅広く理解し深く援助する実践が保育の質に求められているための資料

 大きな声でクラスみんなの中で元気よく歌うのは、いかにもすべて歌詞とメロディーを覚えて、うちの子どもは立派な姿・能力もあって参観できてよかった。このような親の気持ちも理解しながら、保育の奥の深さを理解して欲しいという視点でまとめました。

 特に、年長のクラスで朝の歌を歌っている時に年中児の時と違って、大声で怒鳴って歌うのでなく、クラス全体が声をそろえているのを聴いて、感激する母親が多くいます。
 
 そのような母親にただ静かに・きれいに揃っているだけでなく、周囲の友達の歌う声を聴くという姿勢は相手を把握していないとできませんよ。
 
 自分勝手な自分さえよければいいという生き方でなく、人を意識して友達がどのような声で歌っているか、どのような姿勢でいるか、お互いが意識することになります。そして、相手の態度に併せることで自分もコントロールできる生き方に結び付くことになります。
 指導者は大きな声が出れば覚えている、かわいい姿を見ればいいという、歌わせるのが教育という昔の教え方です。

 子どもに歌を通して自分で観察し、認知して判断して相手に併せて表現する資質と能力を身につけさせるのがこれからの教育です。

 先生だけでなく親にも、子どもの発達〈三つの柱・資質と能力〉を身につける教育・保育の奥の深さを理解し知識・技術、思考力・判断力・表現力そして非認知能力と言われる知能テストでは測ることが出来ない〈思いやり・最後まで我慢してやり遂げる力・自律心・自尊心〉などを理解した育て方を広げたいものです。

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