「間違ってもいいよ」と言う受け入れる子どもの心から教えられる事

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「間違ってもいいよ」と言う受け入れる子どもの心から教えられる事

 共に育つ 第400号 となりました。昭和50年代からこのように続けられたこともお母さんや子どもたちの協力のおかげです。  これからも宜しくお願いします。

統括園長  飯田 和也

 

 「実習生が年長組でピアノを弾いた時、子どもたちの前でピアノが止まって真っ白になってしまった」すると年長の子どもたちから「間違ってもいいよ」という言葉がかかりました。

 実習生にとって初めてのクラスでの実習で間違わないように練習を積み重ねて子どもたちの前に立ったのでした。子どもたちの前では緊張のために止まってしまいわからなくなってピアノの前で楽譜を見ていると、子どもたちから「間違ってもいいよ」という言葉を聴くと、そこで、ここまで受入れてくれる子どもたちに出会ったという感覚になったのでした。

 実習生はピアノを弾くことができなかったが自然と涙がぽろぽろこぼれてきた実習場面でした。

 この実習体験からこの実習生は一生心に残る場面になったと思います。自分が間違った時に叱られたり、注意をされたり、言われすぎるのでなく練習したことを『受入れられている』と言う温かい愛の雰囲気を味わう事で失敗したけれど認められたという心に結びついたと思います。

 

 どうしてこのクラスの子どもたちはこのように『受け入れ・認めている』のか説明しますと「子どもが子どもをほめる」と言う教育をうけている子どもたちです。

 

 いつも先生やともだちに愛されているから人を愛する態度が身についています。教育での体験は10年先・20年先の生き方に影響するといわれます。

 実習生もきっと先生になった時、また、親になった時に「受入れられている・認められている・愛されている」といった温かい愛のある雰囲気を味わった事を伝えてくれると信じています。

 このように相手の失敗を厳しく叱るのでなく、注意しすぎるのでなく、温かく受入れ・認める子どもたちが育っているように家庭でも学校・地域・社会で温かい環境を大人が作りたいものです。

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