手紙は読んでくれる人・大好きな相手にだします

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手紙は読んでくれる人・大好きな相手にだします

 職員室にいると、毎日「ハイ、手紙です」と子どもたちから手紙が届きます。そこには「えんちょうせんせいだいすき」「また、えかいてあげるね」「かまくらと書いてあってかまくらの絵」「青おにと書いてあり青おにの絵」その他ポケモン・女の子・蛙・花など自分にとって自信のある絵を描いた手紙が届きます。

 友だち同士の手紙のやり取りを見ていると「手紙を読んでくれる友だち」「自分を認めてくれる大好きな友だち」などが見られます。特に、描いた絵や文字に対して文句やケチをつける相手には出していません。

 先生に「○○くんの郵便番号は何番」と聞ける子が問いかけると「○○○△△△△」です。「誰誰は何番」と聞いたり、住所を先生や友だちに問いかける場面が見られます。すると、書きたい子・出したい相手に聴いたり、先生に教えられたりする場面が見られるようになります。

 

 文字の書けない子は友だちが絵だけの手紙を書いてクラスの赤いポストに投函している姿を見て、自分も真似して絵を描いて投函する姿も見られます。

 先生に出した手紙が届くと自分も出したいと言って「先生、郵便番号は何番」と言って先生に聴きに来る態度が見られます。

 

 友だちの行為を真似する力 友だちが大好きな子に絵だけ・また文字だけで造った手紙をみつけて自分も真似して描く、また、赤いポストに描いた手紙を自分も入れる行為となり「真似しなさい」と言われなくても自分から○○する自発的行為「知的発達」が保障されます。

手紙を読んだ喜びとして、手紙が届いた時、郵便番号や住所を理解し読めた満足感を味わう事が出来ます。さらに、自分に手紙が届いた喜びを味わう事が出来ます。自分にも友だちから好かれている・認められているという感覚となり情緒的安定が得られます。

 文字が書けた嬉しさ 真似したり・聞いたりして文字を獲得して知的発達が保障されます。手紙が届いた事、友だちを知る事、友だちと遊ぶ事など友だちとかかわれた満足感を手紙を通して与えられ社会的発達のルールなどを身につけることが出来るのも郵便ごっこです。

 

郵便番号から数字が判り、数を書けた喜びや様々な住所として住んでいる所を理解する場が与えられます。ひらがなやカタカナは自分の名前や友だちの名前を知ること、かかわりたい意欲から名前を読みたい、そして読めるようになり、次には書けるようになってきます。

しかし、「の書き方は○○ですよ」子ども「コレで良い』「違う、最初はこう書くの・上手にかけないのは鉛筆の持ち方がわるいから、こうやってもってごらん」『ハイ、力を入れないで』など文句やケチをつけすぎるとひらがなやカタカナを書きたい意欲がなくなってしまいます。

 

手作りの葉書を準備したいものです。表には切手を貼るところそして相手の郵便番号が書ける箇所、自分の住所が書けて郵便番号がかける葉書をつくり、失敗しても大丈夫だよ、上手にかけなくても良いよ、友達を大好きという通じたい心が大切だよと言う温かい愛の雰囲気を家庭やクラスの中に作ることで生きる力を子どもたちは身についていきます。

 

親子で手紙のやり取りを毎日することでひらがな・カタカナ・絵を描くことが驚くほど発達します。能力を信じてあげてね、お母さん。

 

最初に書いた文字や絵をしまっておいて、数週間後に書いた文字や絵を比較して具体的に褒める事で、自信を持たせてあげたいものです。

           園長 飯田 和也

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