● | 「おなかすいた」という前に食事を与えていませんか |
● | 「暑い」とか『寒い』ということを感じる前に涼しくしたり、暖かくしていませんか。 |
● | 「意地悪する友達」が周囲にいることを気づく前に仲良くすることといいすぎていませんか。友達と喧嘩を上手にさせていますか。 |
● | 『話したくなる』前にゆっくり・大きく話してごらんとしゃべらせていませんか。 |
● | 「犬や猫を見つけて気づく」前に「ほら犬・犬がいる、猫・猫見て』といいすぎていませんか。 |
● | 『あぶない・ あぶない』 といいすぎていませんか。 |
このようにわが子と触れ合う時に、相手は気づいていないから気づかせたい、見ていないから見させたい、自分は小さい時に困ったことがあったから辛いことを体験させたくない、かわいそうなこと辛いことをさせたくないといった考えでしつけていませんか。今、日本の社会は、様々な品物があります、またたくさんの刺激にあふれています。生まれてきた子どもたちは、食べるものがあり、欲しい品物があるのが当たり前、暑いときには涼しい場所にいるのが当然、、寒いときは着るものがすぐ手に入るという状態の環境も見られます。しかし、将来の日本では食べ物や品物などが少なくなって困ることに直面するかも知れません。そのように10年・20年先に子どもたちが困った時、自分の力で乗り切る力をもち、人類や地球を大切にして生きていって欲しいと願わざるを得ません。
わが子を困らせることも親心・失敗させるのも親心、そして、困難を乗り切る力をつけるのが親心といえます。しかし、困らせたくない、失敗させたくない、孤独にさせたくないことを常に願うことで「生きる力」を奪ってしまうことを心にとどめていなければなりません。中学校や高校生活を終えた後の人生は楽しいことだけでなく、辛いこと、苦しいこと、悲しいこと、嫌なことのほうが多くあります。困難なことに出会い、乗り切った時に喜びや楽しみが与えられることを小さい時から気づかせたいものです。そのためには、自分の思い通りにならないことがある、困ったことが多い、失敗することも多い、悲しいこともあるという体験をすることといえます。辛いこと、苦しいこと、嫌なことを乗り切る経験のとき、一緒に考えたり、悲しんでくれたり、 苦しんでくれるお母さんがいること、困難を乗り切る考えや力を与えてくれる家族がいることで生きる力を持つことになります。
必要なことは、自分で服が着れないときに、子どもの能力を見つけないで着させてしまうことを止めること。失敗を何度もさせて自分の力で少しでも出来たことを気づかせること。危ない・危ないといって子どもがやろうとしていることを禁止しすぎないこと。子どもが意欲を持っている時に言い過ぎて意欲を無くしてしまうことを控えることで自分から生きる力を身につけさせること。折り紙が折れないと言ったときに全て折ってしまわないこと。手先の発達が少しずつついているとき、やれる範囲で一緒に折ることで折れたという満足感をつけることで生きる喜びを与える場を体験させること。自分の言いたいことが伝わらない時じっくりと聴き上手になってあげること。しゃべれた喜びは聴き上手な家族がいることで話す意欲を味わうことになります。
幼稚園・保育園・小学校の時に子どもの能力を見つめ、困らせ、失敗させること、そして一緒に乗り切る知恵を与え、生きる力を身につけさせたいものです。