共に育つ愛の保育 No 480 誠和幼稚園 誠和あい保育園 令和6年4月
親別れ子別れが始まる入園式で「幸せ」を味わい安心してわが子が発達する園として信じる日です。 統括園長 飯田 和也
入園式は親と子どもにとっては期待と不安の入り混じった日です。
不安をもって入園してくる親子に緊張して笑顔が見られない一日にするのでなく、入園できることでこれから幸せな日がたくさん迎えられるという温かい雰囲気を作る日です。
子どもは何も知らないで母親の胸に抱かれたり、しっかりと親の手を握って大勢の大人やこどもの中にいます。
母親の期待だけを持たせる入園式でなく、園に入れば安全・安心でわが子を預けることができることを信じて入園式を過ごして欲しいものです。
入園式にずっと母親のそばで泣いていた子でも、一年経てばほとんどのこどもは 泣かないで一日の流れに沿った行動がとれるようになっています。三年経てば堂々たる態度で年下の子の手をつないで園内で遊んでいます。
また、靴が履けない子を見つけると優しく靴を履かせています。入園した子は自分で安心する場をみつけていつまでも泣いていません。自分で園の「気にいった居場所=ブロック・粘土・積み木・友達が来ない片隅・ままごとセット」を見つけます。
居場所を見つけている子どもたちに対して「早く泣き止みなさい」「トイレできるようになりなさい」「泣かないで部屋に入って仲良く遊びなさい」このように早く集団に入れなければならないと思い込み押し付ける親がいます。
「せっかちな親からノロノロした子が育つ」親は自分の体験や考えを押し付けたいものですが一人ひとりの考えや動き方には個人差があります。
入園式は子どもにとっては、大勢の大人とまだ友達になっていない子どもの集まりですが、親として泣かせない、じっとさせなくてはならない、言葉では言えないために目で叱り・指示する場合があります。ここでは親として集団や式に参加させようとするのでなく、今日はそばにいるだけでいいよ、見ているだけ、声を聴いているだけ、歌や踊りがあれば楽しんでいるだけでいいよという思いで見ている日です。
親として家と違ってきれいな服を着ているだけで大きくなったという「幸せ」を味わっていれば素敵な式や心に残る一日に結び付きます。
親子で笑顔いっぱいの温かい日にするには、子どもの眼・耳・手・足になってこんなにも鋭い感性を持っているのだといういいところことを見つければ安心できる入園式に結び付き温かい穏やかな笑顔あふれる一日になります。
いいところはなかなか見つけることが困難です、しかし、子どもと自分の幸せの人生を見つける力をつけるのが入園式という考えに切り替える力を持つことで子どもの幸せな人生に結び付きます。親は自分だけでなく子どもが主語に考える生き方にかわれば親子で幸せな生き方になります。
保育・教育は、20年・30年先に愛されているから人を愛し、忍耐強く困難を乗り切る力に結び付きます。
一年間幸せな雰囲気を味わう第一歩が入園式といえます。