お母さんこどもの小さな失敗に目クジラ立てて能力をつぶさないで
統括園長 飯田和也
子どもの行動を見ているとき、コップの水を少しこぼした、靴をきちんと揃えない、
ご飯をこぼした、起きるのが少し遅かった、箸の持ち方が正しくない、はっきりおはようといえないといった、しばらく時間を掛ければできるようになる出来事をみつけたとき「小さな失敗に目クジラを立てて怒鳴ったり、いつまでも小言をいう親がいます」こどもは親からガミガミ言われ、大きな声で怒鳴り散らされ、何度もくどくど言われていると嫌になって聞く態度がなくなってしまいます。子ども同士の会話に「僕のお母さん鬼より怖いぞ、眼はらんらんと輝き、口は真っ赤で大きく、頭から角が生えて恐ろしいぞ」そんな言葉が聞こえてきます。親は自分も小さい時に母親からガミガミ言われたことを思い出す場合があります。いつもご飯の時遅いからもっと早く食べなさい、いつまでテレビ見ているの、遊んでばかりいると勉強できなくなるといわれて育った時の気持ちです。その時「あ、もう少し信じてくれていれば早く食べようとしていたのに・テレビ今やめようと思ったところだったのに・遊んでばかりいるつもりなくこれからという意欲をもっていたのをつぶされた、そんな悔しい気持ち、わかってくれなかった時の悲しさ」このような心情を思い出したいものです。
親になると、どうしても目先のできること・できないことに捉われているのが目の前の状況で判断してしまうことです。一年前を思い出すとできることが多くなっていることを見いだせないのが親です。早く上手に隣の子どものように勉強ができること、身体も大きくなって欲しい、友達とも仲良く過ごして欲しいといった到達目標ばかりを立ててみてしまうことで「上手にできる・完全にやり遂げる」といった捉え方のために、能力があることを長い目で見守ることができないのが親といえます。このような育て方が多くなると家族の中でもご主人が失敗すると目くじらを立てる、他の子どもたちにもしつっこく文句を言う態度になりやすいことを反省したいものです。親は、子どもに能力があることを信じること、失敗するのは小さい時は当たり前とおおらかになること、小さな失敗ばかりに目を向けないこと、大きくなれば気が付くと箸も持てるようになっています。コップの水もこぼさないで飲むようになっています。宿題が出れば自分からやる能力もついているのが子どもです。しかし、自分のだし方=表現が下手な子どもは、親から目くじらを立てて言われすぎている場合があります。言わなければできないこともあります。ぜひ、小さなことに目くじらを立てないでおおらかに高校卒業まで見守ってあげて生きる力『自分で〇〇する=主体性』を育てたいものです。
目くじら立てないでお母さん。家族に笑顔とありがとうですね。