統括園長 飯田 和也
児童心理・「わかる教え方,第34巻第五号」に高校生に対して「考えた?」「考えなさい」というと子どもたちはただ『もの思いにふける』宙に目を向け、じっと記憶の糸をたぐり寄せるような表情をします。
誰一人として、ノートを見直したり教科書をめくったりしません。「考えた?」と尋ねると、考えたから考えたという表情をするがどう考えたか説明が無く論理的に『考え』の推移を述べない。
雑誌の中で吉本均氏は「考えなさい・考えなさい」と言う言葉を発する事でなく考えざるを得ないような、考えたくなるような知的活動に子どもたちを結びつける働きかけが重要と述べています。
幼児教育も家庭での育て方も大変反省する文章でしたので今回載せる事にしました。このように「考えなさい・考えろ」と言う言葉は時と場合によります。
考えろと言われると今まで記憶していたことを思いだすことで思い出せないと応えられません。そこで〈調べなさい〉と言われることで今までの資料を探してそこで答えを見つけます。子どもに「発見は自分でする」という自分から○○する主体性を身につける育て方を心がけることと言えます。
自分で発見した喜びを一生持ち続けることができる人は幸せです。与えられないと感じない・言われないと解らないは不幸せとなります。
困難に出会った時に初めての場面だから、覚えていないから乗り切れないという生き方から社会の多様な変化に対応する力です。
算数の勉強をする時、問題と式を丸暗記・覚えていないと答えが出ないという勉強の反省です。生活の中ですべてを覚えさせる生き方、頭ごなしで「なぜか」という考える体験をさせていない育て方、教育の方法を見直ししなければなりません。
大人の都合で接していることが相手に考える力を育てていないことも反省になります。