発見シリーズ 2 園長 飯田 和也
子どもの発見「観察力」のすばらしさを教えられるのが節分の後の鬼の絵からです。怖いもの見たさの発見は自分でする。
子どもたちの絵を描く能力を伸ばす教育のヒントです。
子どもたちは鬼が保育室に入ってきたとたん,瞬時に鬼の顔・赤色か青色、そして手には金棒、トラの皮のパンツを発見・気付き先生の後ろや机の下に逃げます。
その後鬼が部屋中を荒らしまわるのをチラ・チラと見ては捕まえられないように先生にしがみついたり・走り回ります。
そして豆をもって必死の形相で鬼に向かう子や隠れる子などがいて鬼を全員で追い払う姿が節分には見られます。
その後、節分の絵を描くとき、子どもたちは発見「観察力」の鋭さを全員が発揮します。
普段顔の形を描かない子・金棒等持ち物に興味ない子・赤鬼/青鬼の身体に関心を持たない子が大きな手や身体を見つけて描きます。
怖いけど見てしまう発見の力です。そしてそのとき怖かった事でどうやって逃げるか必死に考えて先生の後ろ、友達の中、机の下など動きます。考えた事で逃げる自分を活き活きと描く姿となります。
さらにどうやってその場から乗り切るか、工夫があります。友達と豆をぶつける姿を描く絵となる子もいます。画面には怖い中必死に工夫して向かって投げた豆だらけとなっている絵を描きます。
このように怖いものは瞬時に観察し、色・形・匂い・肌触り・痛さなど発見を自分でします。
この発見により絵はすばらしい輝きをみせてくれます。親から見るといつもと違う色の使い方やイメージ豊かに描かれた姿・形がありびっくりします。
子どもの発見する力と考えて、工夫する能力があることを信じることが出来るのが鬼の絵といえます。
「同じように楽しかった体験もきっと子どもたちにとっては心に残る絵を描く事にもなります」
子どもの発見・気づき・観察を見守りたいものです。