四月は、一年間を家族で生活するルールをみつけるチャンスです。

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四月は、一年間を家族で生活するルールをみつけるチャンスです。

 

  一年の中で子どもが大きく成長・発達する節目は毎年二回あります。それは誕生日と入園・進級する四月です。誕生日、それは子どもが誕生日を迎える喜びのなかで自分は今までと違い大きくなるのだと意識する日です。

  又、入園式や進級を迎えることで「自分は大きい組、お兄さんやお姉さんになるのだ」「もう小さい赤ちゃんでないのだ」と心を新たにするのが四月です。

  親として入園式までは、「食べない」と泣いて怒ればまだ食べなくて良いよと許し、靴が履けないとやんちゃを言えば「よしよしと履かせ」ズボン脱げないとわめけば「はいはいと脱がせて」いました。

  このようなときに子どもができる能力があるのを見守らないで「まだ小さい・可愛い・赤ちゃんだから」と親の都合で触れあい甘えを受け入れすぎ、叱る事が少なくなり、子どもがやりたい放題にしている事があります。

 

  四月は子どもにとって「わくわく・どきどき」の状態で「新しい先生・友達、そして教室」との出会いがあります。このような子どもの言葉で言い表す事ができないような嬉しさを受け止めて触れ合う時です。従って、四月にこれから生きていく上でどのような人間に育って欲しいかルールを親子で考え、一緒に見つけることが重要になります。

  親と子が一緒に考えたり、話したり、約束を見つける時に、親は子どもが大きくなったという事を味わう事になります。この親子が一緒ということで子どもから教えられる場が与えられ、子どもを通して家族が大きくなるチャンスです。

 

  子どもが「さあ・一人でがんばろう」と張り切っている事がたくさんいます。しかし、子どもが頑張ろうとしている時に「新しい友達ができるか」「一人で靴も脱ぎ、ズボンもはき、一人で歩けるだろうか」と母親が心配しすぎる顔・不安のあまり泣いた表情を見せると子どもは心配になってしまいます。

  

  このような新しい環境になった時に母親が心配な顔を示さない事が第一です。これから子どもは小学校・中学校と育っていく時も全く同じように母親として、笑顔で「あなたが新しい環境にぶつかっても困難を乗り切る能力がきっとあると信じているからね」とおおらかでいたいものです。

 

  四月は子どもにとってドキドキし頑張ろうと意識が高まっている時に、温かい愛のある雰囲気を作るのがお母さんの役割の一つになります。具体的なルールを作ります。

 

  「早寝・早起き・朝ごはん・朝ウンチ」これは幼稚園に来た時に、今まで親と一緒にいつまでも夜遅く起きていると睡眠不足となります。登園してきても眠くて友達と一緒に遊ぶ事が楽しくなくなります。又、朝起きるのが遅いと朝ご飯を食べたくない・眠くて食べられない状態で登園してくると午前中おなかがすいて体力がなくなり、遊びが続かない、さらにはおなかすいてイライラしている場合があり楽しいなあと言う気持ちになれません。

 

  しかし、お父さんやお母さんの状態によっては無理な事もあると思います。お母さんの身体が無理のないように夕食の時間・お風呂に入る時間・寝る時の約束を見つけてあげて欲しいものです。ただ「早く寝なさい」と一方的に寝かせるのでなく「お母さんが疲れている時は、絵本を二つ読んだら静かに寝ようね」「お母さんは○○チャンが寝ている時は近くで見ててあげるから安心して寝ようね」又「お風呂に入る時に下着は○○にいれてね、お母さんが洗濯する時に洗いやすいからね」

 「食事が終わったら箸と茶わんはかたづけてね、テーブルで残り物がこぼさないからね」「遊んでも良いが使ったおもちゃは△△に戻すと踏んづけて怪我しないからね」と

 

  一年間の約束を造る時に「何故か」という理由を理解させる事で、行動する時に意欲に結びつく場合となります。そして自分で出来た時に三月まで好き放題だったことと異なり出来た箇所を見つけ、○○出来たねと具体的にほめられる事で温かい愛のある雰囲気が満ち溢れた家族となります。

 

  四月は子どもの成長・発達を見つけ、困難を乗り越える能力を伸ばすチャンスが親子にあります。

                              園長  飯田 和也

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