三月は卒園式・卒業式・引越し等のシーズンです。子どもたちが大きく成長・発達する事が出来る節目でしつけを見直すチャンスです。三月までおもちゃが出しっぱなし、忘れ物をしても分からない、落し物をしても自覚をしていない、自分から片付けることができない。いつもフラフラしたり、じっとすることが苦手でアチコチと歩き回ったりして注意・集中出来ない子がいます。
この原因の一つに物がありすぎたり、《当然・大人の言い過ぎもあります》お母さんやお爺ちゃん等からおもちゃや物を与えられすぎたりして、自分の持ち物やおもちゃという意識がないためです。無くなってもどこからか出てくる、誰かがまた買ってくれる、お金で買えばいいという態度をする子どもたちもいます。今までの生活の中で、使わないおもちゃや要らない品物という判断する場に出会っていないことも見られます。
このような行動をしている子が物を大切にする生き方や集中力を育てるためには[一度おもちゃや持ち物を段ボールに全て入れて、四月から必要な物・使うおもちゃだけ一緒に考えて取り出して生活するチャンス]と言えます。
ここで子どもと一緒に考える時、そして、子どもに大切なものを選択するチャンスを与えるのが三月といえます。また、誕生日にもこのようにしつけが良かったか、子どもが成長・発達しているか見直すチャンスも与えられています。
今、三月は、日本中の幼稚園や保育園では卒園式の練習をしている時期です。私は園長として子どもたちが将来生きていく中で、次のようなことを身につけて考えて生活して欲しいと願っています。
1 話しは背骨で話せ・そして話しは背骨で聴く
多くの幼稚園や保育園の卒園式では、お母さん方の前で、楽しかったことの思い出を短い一言で語りかける場があります。その時、話す時は背骨をピシィーと伸ばすときれいな声も出るが、背骨を伸ばした聴きたくなる姿になって話すと、静かに聴いてもらえますよ。同じく、人の話しを聴くときに背骨が、ピシィーとしていると集中して聴けますよ。これから自己紹介する時や様々な場面で人の話を聴くときに、姿勢を正しくした生き方をして欲しいという願いからです。
2 先生や友達から愛されているから人の話をじっと聴く態度が育つ
卒園児の友達は、担任の○○先生から可愛がられ・愛されているから卒園式の練習でも、我慢して友達や先生の言葉を聴く態度ができましたね。学校に通うようになっても、愛されていたことを思い出して、先生の話をじっと聴いたり、友達を愛する態度ができると信じていますよ。
3 1/2/3/4/5秒で世界の中で、子どもたちが食べるものがない・着るものがなくて死んでいること覚えていてね。小学生になっても水がなく・食べ物がなく・着るものがなくて死んでいる子どもたちがいることを想い出し、食べ物を大切にする生き方、そして物を大事にする《もったいない》ことを覚えていてね。これから先は、水も食べ物も様々な品物がなくなり争いが出てくる世界になる可能性があります。友達と一緒に地球や人類を大事にする生き方をぜひ身につけて欲しいと願っています。
4 勉強とウンチは人に言われてするものではない。
お母さんに言われないでも自分から本を読んだり、絵を描いたり、物を作ったり、おもちゃを片付けたり出来る人になってください。自分の頭で考え、人に迷惑を与えないで辛い時・悲しいこと・嫌なことに出会っても自分の知恵で生きていって欲しいと願っています。
一人ひとりが自分でしか咲かせられない花を咲かせ、幸せな生活をいつまでも親子で過ごしていただくことを祈っています。
園長 飯田 和也
時々誠和幼稚園のホームページで会いましょう。