保育園の相談事例から
/個人面談のルール
- 1歳児 噛みつきの質問 保育中噛みつく行為があり、困っている場合にどうしたらいいかという相談です。
答え、いつも噛みついてはいません。噛みついているときは、愛されていない・退屈・認められていない・楽しくないといった状況が原因の場合もあります。
噛みついていないとき「ほめていますか」クラスが落ち着いているか、温かい愛のある雰囲気が 噛みついていないときの目の輝き、噛みついているときの目の色、噛んでいるときの心情を理解していますか。理解できれば噛みついていないときの保育が点検・評価でき、温かい雰囲気の保育に結び付けば少しずつ噛みつきは少なくなります。親との協力がいります。
2 衝動的に動く子への安心できる環境、保育の中で急に飛びだしたり、ふらふらする行為に対しての相談です。
衝動的にならないのは、受け入 れられている・笑顔で名前を呼ばれて安定している・優しくぬくもりのある抱き上手な保育者の笑顔とありがとうを言われて保育されている。
温かい愛のある雰囲気として全員にわかる言葉・優しい対応が必要です。「間違ってもいいよ、一つでいいよ、失敗してもいいのだよ」というクラスを複数の先生が共有することでパニックにならなくて情緒に包まれた教育となり、安心でき衝動的な行動は少なくなります。温かい家庭環境ができているか連携も必要といえます。
3 二歳児のいやいや気でトイレ行きたくない、席も座っていてというといやいやという態度の相談です。
すべて反対、なんでも嫌いという時期のこどもへのかかわりは、反抗期は大変ですが母親と一緒に一番手がかかるけどかわいい時、保育も少し待てばかわいくなるという養護のねらい「保育者がかわいいなあと思って受け入れ情緒の安定を図る」と保育のプロとして乳児の発達を理解し、かわいいだけで温かい雰囲気を図ることです。
反抗期を鋭く・短く・深く保育の中で過ごさせるには、発達していいところを一つでいいから見つけ、大きくなっているね・いいぞ、面白いぞと、個別に一度愛してあげればいかがですか。こういう甘えを受け入れて対応をすることもポイントです。
4 「どうしてあの子だけ」「なんで〇〇君だけいいの」このような言葉を発する子がいるのは、四月の初めに、約束を丁寧に、優しく、わかりやすく・繰り返して説明していないからです。クラス全員にものを大切に、言葉を大事にするということを説明し実際大事にしていたら具体的にわかるように示し・説明することで「なんで」は変わります。さらに叱ることもあなたたちのためという心が求められます。
叱ってくれる先生、ほめてくれる先生ということがクラス全体で示すことで、子どもたちは「まねる・学ぶ」ということで模倣が広がって温かい雰囲気となります。叱ってばかりいるとその子には「叱らなければならない」という姿勢や態度をとる悪い見本の保育実践となります。
5 子ども同士のトラブルで保護者との話し合いで納得していただけなかった。
保護者との相談を通して園側とこじれてしまう場合がみられます、保護者との信頼関係には、どのような対応をしたらいいかという相談です。保護者は自分の考えが一番、自分は知識を持っているから話し合う必要がないという硬い姿勢がみられる場合があります。
親に対してしゃべらせよう、何とか直してもらいたいという気持ちが強すぎると心を開かなくて相談にならない場合がみられます。この先生は安心できる、心をひらいてもらうテクニックの一つとして次のような態度をとして「お子さんのいいところを五つ言ってください。」という質問から入ります。
このような場合子どもを受け入れていないといえません。いつもよく見ていないとほめることはできません。保護者の意識を変容させる触れ合いがポイントになります。母親に子供のいいところを具体的に伝えることでこの先生は自分の子どもをこんなにも見ていてくれると信頼感に結びつきます。
子どもをこんなにも愛していますよという保育者の心を理解してもらうためにも大切となります。面談の箇所でも伝えたように保護者対策がこれからの課題となります。
6 好きな子どもにサインを出す 注意の仕方ですが、ダメという注意でなく好きなんだね、という受け入れ方から入ります。そして、直すのでなく「卒業させる」かわいいから、好きだから、優しくしてね、他の子にも一緒だよと優しく、かわいがっているところを見つけたら具体的にかわいがっていて優しいね。
うれしいねと褒めることからはじめていいことを自覚させることです。自分は、人を大切にする力があることを意識させ、表現の仕方・方法が様々あることを体験させること、年下の子をかわいがること、動植物を世話したり、面倒見る力を気づかせることも大切と思います。
7 加配のケース まさに「養護につつまれた教育」を理解したいものです。
全員の先生は養護「命を守る、情緒の安定を図る・生理的欲求を受け入れる・病気にさせない」という保育者=大人がすること、クラスの保育者が協力していることと、自分から〇〇する力を一緒に育てていることを四月に大人と子どもに具体的に伝えること。
そこで叱ることを約束、叱り方を具体的に示し、説明すること。特に全員の先生がモデルとなってほめ上手・叱り上手のために加配の先生がいることを伝えたかが重要です。
加配の先生も全員子どもの発達を愛しているという園の理念・方法などを統一することです。自分が一人で正しい情報を持たない、勝手な保育知識や技術を実践しない。゜子どもが主語という姿勢が大切となります。
8 保育室の主役は先生で子どもたちはいうことを聞くのが当たり前という、昔の考えで育ちました。どうしたらいいでしょうかという質問でした。主従関係でなく、「人は愛されているから我慢できる」という言葉があるように先生は子どもたちを心から愛して保育実践していれば、子どもはクラスの中にいます。
先生・先生といって情緒が安定した中で落ち着いて生活します。乳幼児の目・耳・手・足になった立案と実践をすることでクラスの環境構成が子どもの立場になり、教材も、働きかけも変わることに結びついてすべてが変わります。
9 相手の話に耳を傾けない・友達とのかかわりがうまくできない
先生は「あなたのために腰を落ち着けてじっくり聴いていますよ、こんな保育実践を心がけていますか。
また、一人の資質と能力を見つけ、この子は能力があるということを信じていれば相手=子どもは、信頼して落ち着いた行動に結びつきます。
10 上にあげたクラスの中で偏った子どもでなく「あなたはクラス全員の子どもを愛してあげていますか。」と問われたら目立つ子だけでなく、目立たない子にも笑顔とぬくもりを与えているか点検・評価・そして改善に結びつきます。