飯田和也の保育の基本 2025 8/28

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飯田和也の保育の基本 2025 8/28

飯田和也の保育の基本 2025 8/28

          一生恨まれないため、保育者として言ってはいけない・やってはいけない

 

私が保護者と面談をする時の、初心忘るべからずの出会いが、次のような母親の言葉でした。 自閉症スペクトラムと診断された母親が医者に「先生これからどうしたらいいのでしょうか』という質問をしました。診断した医者は「この子にはすることはありませんよ」という返事をしたことで、母親は少しでもこの子のためにやってやることはないのかという思いでたずねたのでした。

しかし、この答えは見放された絶望感のため、一生この病院には子どもを連れて行きたくない、という言葉を思い出します。このように一生恨まれる言葉を使わない面接、そしてこども園・保育園・幼稚園として園の理念「子どもが主語」と方針「一人ひとりの発達を愛することを基本」として言ってはいけないものを見直したいものです。

乳幼児の将来の生き抜く力を持たせる、幼児教育は乳幼児が主語で家族の心に傷をつけるものではないものです。

 

保育場面で「朝の挨拶・帰りの挨拶」の時、朝の保育場面は母親や子どもたちは、今日気持ちよく一日を過ごすことができる、明るく・元気な・笑顔がいっぱいが求められます。しかし、先生の中には、全く笑顔がなく、小さな声で、もぞもぞと目も合わせない態度をする人がいます。

子どもや母親にとっては、さあ、今日も楽しい一日の始まりが最悪と なります。このように元気の生まれる挨拶をすることが園の方針と理解させ、保育を通して生きる力を与える仕事ということを、全体の職員に意識させることです。この挨拶ができていない先生には、何故笑顔で明るく、挨拶が一日の始まりとなるか、また、10年20年先に先生の笑顔と温かい言葉がつらいときに思い出させるのが幼児教育です。

暗い表情・先生の家庭でのいざこざのままの表情は、一生怖い先生という印象です。肝に銘じて触れ合うことを把握したいものです。

 

保育の給食の時、トマトが食べられなく『残してはダメ』と厳しかった先生の指導が家に帰るまで、口の中にトマトを残して家に着いたとたんがバッと口から吐いてしまうこどもがいます。怖い先生として一生印象的な出会い、全部を残さず食べさせる虐待がありました。同じく「〇〇できなければ外に行きなさいと部屋から出される虐待」『トイレ我慢しなさい』「臭い」「泣くな」といった保育の点検・評価して改善したいものです。

定年で保育を退職した人が、自分がしていた保育「給食での対応・できないときにできるようにさせすぎたこと・昼寝の時に寝かせればいいと真っ暗な部屋にして寝かせた保育、絵の指導と言って形を先生が描いて教えすぎたり、白いところあるよ,もっときれいに塗るのよ・きちんと座りなさいと座らせた指導・これぐらい大丈夫と我慢させた働きかけ」を思い出すと虐待保育をしていたねと大反省をする定年後の保育者と話す場面があります。

当時は園児数も多く、担当の人数も多く劣悪に近い環境も問題でした。保育の知識も技術も異なっていました。特に、養護という考えがなかったこと、「甘え」という考え「今日は失敗してもいい・上手にできなくていい」半年先に上手にできるようになればいいという発達の方向性「ねらい」を正しく理解していなかったことで虐待がありました。

子どもが主語の保育の点検・評価そして改善ですね。親にも参考になります。

 

母親との面談で「お母さんが頑張らないで、だれが頑張るのですか」これも言ってはいけない言葉の一つですね。お母さんも本当は園に預けたくないが仕方なく預けている場合もあります。

「養護に包まれて教育がある」という養護という言葉が保育現場では使われています。保育中に子供を愛する母親のように乳幼児の命を守り、心の安定を図ることですが、母親の心も守ることも基本です。

 

母親の情緒の安定があって乳幼児は安心して生きていけます。心が折れそうなほど親は頑張っている中で、お母さんが頑張らないでという安易な励ましをされると、これ以上がんばれない、甘えたいときがある親にとっては『やるせない』ということを理解しなければなりません。

「やるせない」とは、苦しいことや悲しいことを紛らわせようとしても、どうすることもできず、つらくせつない気持ちを表す言葉です。どう表現していいかわからない感情の時に使います。

親の苦情を聴くのも先生、親の悩み・悲しみ・喜びを共感することも先生です。少しでも親の悩み・不安・つらさを和らげる対応するのも面接・面談です。

上から目線で教え込んだり・助言を与えるだけでなく『そばに寄り添うだけでいい』「母親や父親の人にはなかなか言えない心をそっと静かに聴くだけの時も、必要というかかわりも大切にしたいものです。

「あなたのために腰を落ち着けてじっと聞いていますよ」という耳を傾けてゆったりとした時間が取れる環境を作ることも大切な役目といえます。

家族で時には、じっくりとお互いが、特別な関心を持って聴いていますよという時間をとり、温かい家族の愛を育んで欲しいものです。

乳幼児が小さいときは、手がかかり、じっくり子どもからのサインを受け止める余裕はない時です。しかし、一週間に一度でいいからお母さんの肌のぬくもりを与えて10年20 年先の生き抜く力を育てていたいものです。

 

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