岐阜県中津川市 学校法人 緑ヶ丘学園 誠和幼稚園|誠和幼稚園ブログ

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「○○ちゃん上手だよ」

2005年8月31日 水曜日

 給食の時間で当番がテーブルをきれいにし配膳し終えて、前に一列に並んで「みんな眼を閉じて座ってください。」といった言葉をかけるとクラスの子どもたちはピーンと背筋を伸ばして眼を閉じるのでした。中にはちらっと眼を開けて周囲を見たり、足をもぞもぞとするこが見られました。すると、このような眼を薄目を開いている子や足をもぞもぞしている子を注意するのではなく、当番の子どもたち四・五人が次々と「○○ちゃん上手だよ」「○○君上手だよ」と声をかけていく場面となっていきました。
 さらに観察すると、声をかける子どももかけられる方も、男だけとか目立つ子だけといった偏らない場面となっていきました。「みんな上手だよ、眼を開けてください。手を併せてください。さん、はい、いただきます」というと全員がそろって「いただきます」と言って給食を食べ始める場面になっていくのでした。

 今までの教育の中で悪い箇所を見つけて直そうということに囚われているとこのように"子どもが子どもをほめる"という場面はみつけることが少ないのではないでしょうか。確かに問題なことを見つけて正すことも教育になります。しかし、いつも悪い箇所ばかりを指摘されすぎて、嫌な思いになっている子どもたちも多かったのではないでしょうか。自分のいい箇所を先生からではなく友達から伝えられたらどんなに嬉しいか、一生の宝物といえます。

 このように当番活動といわれるのが幼稚園や保育園、学校や施設で行われていますが先生の叱る事や注意することの代わりではないはずです。注意ばかりする当番の嫌な、辛い立場を先生は本当に理解していません。子どもと子どものかかわりを壊すような教育は見直し、子どもだからできる教育を作り出したいものです。このような教育が出来るためには、周囲にいる大人がほめる姿を乳幼児に示して"ほめ上手なモデル"をなることが重要になります。ほめるには、相手を受け入れることがなくてはほめることにはなりません。また、よく観察していないと"どこがいいかほめる態度"には結びつきません。「わあ、上手」「すごい、すごい」「わあ、かわいい」といった言葉だけでは子どもたちは「どこが」「どうして」「なぜ」といった気持ちになります。

 よく観察しないと相手には通じない場合があります。子どもたちが受け入れられ、自分はよく見られているという感覚になるのが、食事の前に「○○ちゃん、上手だよ」といわれて一緒にいたい、食べたい、かかわりたいという雰囲気になります。しかし、悪い箇所ばかりを指摘されていては、一緒に食べたいという意欲にはなりません。かかわりたいという心を気づかせることで生きている喜び、生きていたいという意欲になります。自分のことを受け入れて、じっと見ていてくれる友達はほめてくれます。悪い箇所はチラッと見るだけでわかり、問題点ばかりを指摘する生き方をしている大人や子どもたちのそばには、子どもたちは寄っていきません。この乳幼児期に自分のことを愛してくれる友達がいたという暖かいぬくもりを食事の始まる前の場面から見直したいものです。

 遊んでいるとき、スポーツをしているとき、ゲームをしているとき、絵を描いているときなど、「真似できて良かったね、絵がかけるようになってすごいね。すこしでも牛乳飲めるようなっていいね。ご飯たべられるようになってすごいね。うまくなってよかったね」と子どもをほめる触れ合いができるように周囲にいる保育者や教師、保護者は配慮したいものです。
 幼稚園や保育所、学校で子どもが子どもをほめる場面が増える教育を願いたいものです。 

園長  飯田和也

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